「『ニッポンの研究力』を真に上げるためのアイディア 」
基盤的な研究費として、然るべき研究成果を出している研究者には、光熱費、図書経費等の研究ユーテイリテイー経費とは別に、少なくとも生命系や理工系、それに人文社会系のいわゆる実験系の教員には、年間300万程度が支給出来るようにすることだと思います。
基盤的な研究費として、然るべき研究成果を出している研究者には、光熱費、図書経費等の研究ユーテイリテイー経費とは別に、少なくとも生命系や理工系、それに人文社会系のいわゆる実験系の教員には、年間300万程度が支給出来るようにすることだと思います。
熊本大学で独自に、先端的、先導的な研究で、外部資金も多く取れる研究は、拠点研究Aとして、大学で全面的に支援しています。次の拠点研究となる研究を選んで、資金的にもその育成のための支援をし、外部資金の獲得に向けた指導も行っています。
特定の人や大学に資金が集中することが進みすぎれば、全体として研究成果の輩出に限界が出てきます。我が国では大学間の研究費の偏りが大きく、10大学程度以外は極めて条件が悪く、研究ができない環境にあるようにも見えます。適正な基盤的な研究費の配分が必要です。
研究費に関しては、外部資金は、まさに命綱になっています。一方で、基盤的な経費(校費)が一定程度ありませんと、外部資金があっても、日常的な研究教育活動に支障が出ることもしばしばです。
熊本大学が受けている科研費をはじめとする外部資金は、平成24年度の例では、約64億円です。この内訳は、科研費が31億円、寄附金が18億円、共同研究・受託研究等が15億円となっています。
私が博士課程の学生のとき、一階の角のトイレを使っていたんですが、そこでたまたま、よくお目にかかる教授の先生がいた。加藤誠軌先生とおっしゃいました。実はこの方が私の熊本への道を開いてくださった方です。
私は生物と組み合わせた生物電気化学に興味を持っていましたが、当時いまだ充分に学問にはなっていなかったこともあって、学部や大学院においては、古典的な、無機および有機分子の電気化学の勉強からはじめて、その後に、生物電気化学という分野に踏み込むことになりました。
飯吉厚夫氏インタビューシリーズ11回目! 「今科研費がうまく手に入らない」、「自分が研究者としてこれからどうなって行くかがわからない」という現役研究者の方へ、飯吉先生からのアドバイスを伺いました。
飯吉厚夫氏インタビューシリーズ10回目! 今回は、偏差値教育が主流となり、若者のクリエイティビティが規制されている教育の現状について厳しくご指摘いただきました。
飯吉厚夫氏インタビューシリーズ9回目! アメリカでは私立の大学に多大な予算が回されているが…。私立大学への予算配分に関し日本が考えるべきことをお話いただきます。
飯吉厚夫氏インタビューシリーズ7回目! 研究者にとっての生命線はやはり、科研費を獲得できるか否かにあります。適切な配分や評価方法は判断が分かれるところですが、とにかく申請をすることを強調されました。
飯吉厚夫氏インタビューシリーズ6回目! 長期的に莫大な費用を要するビッグプロジェクトは予算を獲得できない小規模な研究の妨げになるという声も出回る中、同じ「釜の飯」をうまく分配する方法が求められています。
飯吉厚夫氏インタビューシリーズ5回目! 超伝導送電の実験設備を開発する際に感じたのは“お金はないんだからアイデアで勝負しないと”という決意。