科学技術とイノベーション

「最先端を走っていれば、戦う必要はない」カディンチェ株式会社、青木崇行氏のイノベーション哲学 ~2020年サイエンス・ゲームチェンジャーズ、トークゲスト紹介~

「360度パノラマ動画サービス」——。例えばオリンピック競技を観戦していて、棒高跳びの選手にはジャンプしたあとにどんな風景が見えているのか。あるいは、空に切り立ったマッターホルンの崖を両手足だけで登るクライマーの視界には何が見えているのか? 9月7日イベントのトークゲストの一人、カディンチェ株式会社の代表取締役、青木崇行氏は、「360度パノラマ」という新しい切り口で、空間表現技術の研究を中核として、最先端の動画サービスを提供するゲームチェンジャーです。 [aside type=”normal”] 青木崇行 氏 カディンチェ株式会社 代表取締役社長 慶応義塾大学大学院 政策・メディア研究科修士課程修了後、ソニー株式会社勤務を経て研究の世界に戻り、慶応義塾大学大学院にて博士課程単位取得退学後、博士取得。大学院在学中にカディンチェ株式会社を起業。「驚きを創り、世界に貢献する。」を理念に空間表現技術の研究およびサービス開発を行い、「パノラマ動画サービス」等、最先端の動画サービスを提供。研究者との共同開発を積極的に行い、新しい技術を創造し、ビジネスに活かしている。ブータンの政府観光局のWEBマーケティング受託、ネパールにてNPO法人展開などベンチャー起業として、個人として幅広い活動を行う。 ウェブサイト [/aside] 青木氏の経験は極めてユニーク。経歴にあるように、ソニーに入社後、エリート技術者だけが入れる「エー・キューブド研究所」に配属された青木氏ですが、「テレビの画質が上がって何になる、誰が助かるのか、と。ハイエンド製品にしか乗らない技術開発をして、リッチな人にだけ恩恵がある技術の使い方は、つまらない」(引用:My News Japan)と大企業の花型研究所への入所当初からモヤモヤを抱え、起業を決意。大学院で一度研究の世界に戻った後、在学中にカディンチェ株式会社を設立されました。 なんと会社経営のかたわら、ネパールとブータンへの国際協力NPO、パックスアースを設立・運営する青木氏。カディンチェでも、ブータン政府観光局ウエブの構築や室内空間表現技術の研究を行うなど、事業と海外支援の関連性もなにやら深い様子です。 大学研究者との共同研究をサービス開発の要に起き、新しい技術革新によるビジネスを行う青木氏。なぜあくまで研究にこだわり、最先端技術を追求するのか?イベントに先立って青木氏にお話を伺うと、表題のような回答が。「最先端を走っていれば、その世界には競合はいません。そこで儲かるかどうかはわからないけれど、そこにいるほうが面白いじゃないですか」と語る青木氏。あえて先端を走ることのメリットと、そのためにベンチャーができる大学との連携のあり方など、もっと聞きたいことが山ほど出てきました。 研究開発と、空間表現技術、ネパールとブータン、観光・スポーツ・ビジネス。一見つながらなそうな点たちをつなげて空間を作り出す青木氏。2020年東京オリンピックを5年後に控え、スポーツ競技や観光でなんだか脚光を浴びそうなワクワク感のあるカディンチェ株式会社の事業と青木氏の試みを、当日のイベントでじっくりお聞きください。 【9/7開催】座席数拡大!2020年サイエンス・ゲームチェンジャーズ 〜集まれ!研究の未来を変える挑戦者たち〜 お申込みはこちらから
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「イノベーション女子」高橋祥子氏のゲーム・チェンジとは? ~2020年サイエンス・ゲームチェンジャーズ、トークゲストのご紹介~

一人ひとりの個人が健康でより質の高い人生のために、自分の体質の傾向やかかりやすい病気を知って事前に予防することができたら?株式会社ジーンクエストは唾液から抽出したDNAを元に、体質と病気の発症リスクの情報を提供する、個人向けの遺伝子解析サービス。この日本初のゲノムビジネスを始めたのが、今回サイエンストークスでトークゲストの一人を務める高橋祥子氏です。 [aside type=”normal”] 高橋祥子 氏(株式会社ジーンクエスト 代表取締役) 2010年京都大学農学部卒業。2013年6月東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程在籍中に株式会社ジーンクエストを設立。2015年3月、博士課程修了。生活習慣病など疾患のリスクや体質の特徴など約290項目におよぶ遺伝子を調べ、病気や形質に関係する遺伝子をチェックできるベンチャービジネスを展開。現在は東京大学大学院農学生命科学研究科博士研究員、科学技術振興機構統合化推進プログラム研究アドバイザーも務めている。リアルテックベンチャー・オブ・ザ・イヤー、テクノロジー&ビジネスプランコンテスト優秀賞などを受賞。 ウェブサイト [/aside] 9月7日、来週に迫ったサイエンストークス・イベントでは、科学技術の未来を変えるゲームチェンジャーとして活躍中の6名のトークゲストの方々にお越しいただき、自分にとってのゲームチェンジとは何か?どうしたら科学技術のルールを変えるゲームチェンジなイノベーションを起こせるか?を語り合うパネルディスカッションを行います。 東京大学大学院在籍中に、遺伝子解析を社会に役立てたいと日本初のゲノムビジネスを起業した高橋氏。Forbes Japanの9月号では「イノベーション女子」の一人として取り上げられています。 ジーンクエストの試みでも特に興味深いのは、個人向けのゲノム解析サービスを通じて集めたゲノムデータを利用し、あくまで研究を主軸にしたビジネスを目指している点。ただ単にゲノム解析をリテールビジネスに展開したというだけにとどまらず、個人利用者のゲノムデータを集めることで、それをゲノム研究のさらなる発展に利用し、かつベンチャーとしてその独自の情報を使ったデータビジネスへと展開させようとしています。ゲノム研究の手法としても、ビジネスの手法としても、サービスとしても新しいジーンクエスト。それを始めた動機とは?既存の科学技術のあり方から、一体何を変えようとしているのか? 今後の展開が楽しみな株式会社ジーンクエスト。来週のイベントでは、その代表取締役、高橋氏のゲームチェンジなエッセンスに迫ります。 【9/7】座席数拡大!2020年サイエンス・ゲームチェンジャーズ 〜集まれ!研究の未来を変える挑戦者たち〜 お申し込みはこちらから
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科学技術とイノベーションについて

科学技術振興機構顧問・元総合科学技術会議議員の相澤益男氏に自身が関わられた第3期、第4期科学技術基本計画や最先端研究開発支援プログラム「FIRST」と呼ばれる大規模プロジェクトを中心にお話をいただきました。
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3.11と第4期科学技術基本計画

第4期を作ったときに3.11が起こりました。以後、急遽、第4期の基本計画案を見直し、その再建というのに入りました。震災からの復興をどうするのか、それから原子力エネルギーを中心としたエネルギー政策をどうするのか。
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総合科学技術・イノベーション会議とは?

総合科学技術・イノベーション会議の議員の構成というのは極めて重要です。関連の大臣が入っているので科学技術の政策がいろいろなところで展開され、関連の大臣がみんな入っているということは自ら決めていく。FIRSTは日本が非常に誇るべきシステムです。
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