日本の研究力の現状と課題:菱山豊氏(内閣官房健康・医療戦略室 次長)3
- 日本語記事イベント報告日本の研究ファンディングを考える
- November 7, 2013
2013年10月19日に行われたScience Talks 第1回「ニッポンの研究力を考えるシンポジウム-未来のために今、研究費をどう使うか」では、6名の研究者、政策者の方をスピーカーに迎え、様々な視点からプレゼンを発表して頂きました。
プレゼンターの1人である内閣官房健康・医療戦略室 次長 菱山豊氏は、長く文科省でライフサイエンスイノベーション政策に関わってこられました。
今回、菱山氏はシンポジウムで、「日本の研究力の現状と課題」にというテーマで発表されました。前半戦の研究者・大学の立場からの登壇者の皆さんのプレゼンをじっくり聞かれていた菱山氏は、冒頭で「外部の人たちに説明する場合に、研究力をあげるために研究費が欲しい!というだけでは説得力がないんです」と一蹴し、研究者や大学側と、政府間に捉え方のギャップがあることを示しました。また「どうして論文の数を増やしていく必要があるのかというようなことを論証していく必要がある」と語りました。
日本にはすばらしい研究者が多く存在する一方で、研究力の強化には多くの課題があることをデータで明らかに。研究をサポートし、研究者の研究環境を守る立場にあるからこそ、いかに研究の重要性を国民に説明できるかが重要であると指摘します。
「政策の視点では、研究者というよりは、研究を強化するといった政策的な判断をしていくので、ここはつめて考えていく必要がある」と政策者側の視点から指摘しました。
菱山氏と参加者のみなさん。
菱山氏が当日発表されたプレゼンはこちらからご覧になれます!