世界が注目し、同時に多くの議論を呼ぶTimes Higher Education（以下、THE）の世界大学ランキング。2023年に大幅なランキング指標の改定が予定されています。噂によると、特に論文の引用数指標のあたりが結構変わるらしいのです。では具体的に何がどう変わるのでしょうか、その変更は日本の大学にとって有利に働くのでしょうか？

「たかがランキング、されどランキング」。ランキングは高いほどいい、でもランキング自体を大学の目的にはしたくない、は世界中の大学が抱えるジレンマです。国際ランキングは日本の大学の本質的な価値を十分に捉えていないという意見もありますが、一方で、ランキングを構成する各指標には明確な根拠があり、かならずしも、大学の実態を反映していないとは否定できません。

また、世界大学ランキングそのものは、国際的な学生リクルートなどにおいて、第三者的な大学評価の指標として世界中で参照されており、多くの大学がランキングアップを一つの目標にしていることも事実です。

英語論文データを中心にした評価は英語を母語としない国の大学には不利な面が多く、中国・韓国などの他のアジアの大学が戦略的にランキングをあげている中、相対的に日本のランキングの停滞が起きています。参加するからには、提供したデータがどう分析されランキングが決まるのか、そのルールを知るほうが有利なのは間違いありません。そのルールが来年度に向けて今、マイナーチェンジされようとしています。

「ひらけ！アカデミア」第１夜では、THEで実際に指標改定を担当する当事者であるDuncan Ross（ダンカン・ロス）さんと、科学技術社会論・科学計量学の専門家、調 麻佐志さんをゲストに招き、世界大学ランキング指標を超解説。大学ランキングの専門家である小泉周さんをナビゲーター、経営と大学プロモーションに詳しい湯浅誠さんをMCに、大学ランキングのこれまでとこれからを徹底討論します。

パネルディスカッションでは、参加者の方からのたくさんのご質問とオピニオンも受け付けます。大学ランキングに関心がある、なんとかしたい、一言もの申したいすべての方のご参加をお待ちしています。