2020年サイエンス・ゲームチェンジャーズ 〜集まれ!研究の未来を変える挑戦者たち〜3

2020年サイエンス・ゲームチェンジャーズ 〜集まれ!研究の未来を変える挑戦者たち〜3

ゲームチェンジャー (GAME CHANGER)
すでにある物事の流れやありかた、ルールそのものを根底から覆すような、新しい変化を産み出す思想、可能性や持つ個人や企業、製品やサービスなどのこと。

サイエンス・ゲームチェンジャーとは?

ゲームチェンジャーというと、一般的には経済や産業の分野での競争ルールを変えてしまう新しいイノベーションを語るときに使うことが多い言葉かもしれません。

サイエンスは本来、既存の事実と思われていた知識や慣習的な考え方を破壊することで発展してきた世界。それまでの知識を根本から塗り替える理論的なゲーム・チェンジもあれば、研究の方法論そのものを覆すゲーム・チェンジ、そして新しい情報流通やコラボレーションの方法など、科学との関わり方を変化させるようなゲーム・チェンジも考えられます。

サイエンストークスは2013年の設立から、Challenging norms, driving change (慣習に挑戦し、変化を起こせ)をモットーに、ニッポンの研究を盛り上げるために何ができるかをシンポジウムやフォーラムを通じて議論をしてきました。昨年度は政府が作成中の「第5期科学技術基本計画」に若手や現場の声を反映させてもらうため、ネットやイベントを通じて集めた草の根的な声をまとめたサイエンストークス版の提言を行いました。

変化は起こすものだ

その過程で考えたこと。それは、「問題についての議論をしているだけでは始まらない」。問題を解決すること、つまりマイナスをゼロに持って行くことは、ニッポンの研究をもっと元気に面白くする方法にはなりえない。議論に時間をかけすぎていると実践が前に進まない。変化は、起こさなければ起きない!

2013年 研究費問題について本気の議論しちゃいました!

2014年 科学技術の政策提言を作っちゃいました!

2015年 現場で実践やっちゃいました![/voice]

・・・というわけで、サイエンストークスでは今年度、「2020年サイエンス・ゲームチェンジャーズ」という新しい企画を立ち上げました。

世界を取り巻く環境が日々刻々と変化する中で、予測できない時代の波に流されるのではなく、研究と科学技術の分野にいまある常識をぶち壊し、新しい潮流を自分たちの手で作ろうと挑戦する人々にフォーカスをあててその活動を応援し、広めたい。そんなサイエンス・メディアになるための第一歩として、「2020年サイエンス・ゲームチェンジャーズ」を始めました。

日本の研究の常識を破れ!優勝賞金20万円。研究の未来のルールを変えるゲームチェンジャーを選ぶ企画コンペ

2020年までに日本の研究に改革を起こすとしたら、あなたは何に挑戦しますか?そして、あなたの挑戦に政府が支援をしてくれるとしたら?

サイエンストークスでは今年、日本のサイエンスの未来に革命を起こす先駆的な活動をしている人、これから挑戦したいアイディアがある人を募集する企画コンペを開催。優勝賞金は活動サポート資金20万円。ネットでの人気投票でファイナリストを選び、11月のサイエンスアゴラ・セッションで優勝者を決定します。

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政府からの支援もあるかも?完成間近の「第5期科学技術基本計画」で未来に果敢に挑戦する若手を支援するシステムを検討

第1回キックオフミーティングのゲストは内閣府、総合科学技術・イノベーション会議の原山優子議員。議員が中心となって作成中の「第5期科学技術基本計画」の中では、未来に果敢に挑戦する、次世代をリードしていく若手の提案や挑戦を支援する仕組みを作る方針が盛り込まれています。

「我が国が時代を先取りし、果敢に挑戦することを可能にするため、未来の社会に向けた取組のアイディアを、様々なステークホルダー、特に次世代をリードしていく若手が提案し挑戦できるよう支援を行(う)」引用:第5期科学技術基本計画 中間報告より

「未来を作るのは若手。大改革時代の今、「自分が世界を変えてやる!」という思いを持つ現場の若い人からの、科学技術の常識を覆すアイディアが欲しい。政府がそんな挑戦を支援する仕組みを作れるのか、可能性を探りたい」という原山氏。企画次第では、近い将来政府が支援システムを作ってくれる可能性も。

9月の第1回イベントでは、現在政府が作成中の「第5期科学技術基本計画」で若手の発想や挑戦をサポートする方針を掲げた原山優子議員をゲストにお招きし、会場の皆さんと日本の研究をもっと元気に面白くするためのゲームチェンジなアイディアをディスカッションします。興味をもった方はぜひ会場に足をお運びください。

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