しっぽを通し、ひと(ヒト+人)が知りたい 文系、理系の研究者

京都大学 白眉センター 特定助教 東島 沙弥佳先生

しっぽを通し、ひと(ヒト+人)が知りたい 文系、理系の研究者

前編の内容とみどころ

みなさんはコアラのしっぽを見たことがありますか?長いしっぽが生えている?それとも小さなかわいいしっぽ?

おしりに少し小さなでっぱりはあるものの、実はコアラにはしっぽが無いのです。私は小さなかわいいしっぽが生えているとばかり思っていましたが、しっぽは生えていないんですね。人間もコアラと同じようにしっぽは生えていないわけですが、そんなしっぽに魅了され、理系と、文系、二つの観点から、しっぽを研究されている京都大学東島先生に今回はお話を伺いました。

まずは、理系的なアプローチについてですが、東島先生は様々な生き物を解剖したり、生き物の発生を見ることで、しっぽを理解していくそうです。そして、東島先生はこれまで知られていなかったヒトに関するしっぽの新しい発見をしてきました。ヒトにはしっぽが無いはずなのに、しっぽの発見?いったいどういうことなのか、詳しくは動画でご確認ください。

また、文学的なアプローチでは、神話や童話に登場するしっぽが、どのように描かれているのか?どんな場面ででてきたのか?を調べることで、これまで人々がしっぽに対して、どんな印象を持ってきたのかを研究されています。東島先生は、このような二つの観点を用いて、しっぽを理解することが、ひと(生物学的なヒト+人間としての人)を知ることに繋がると信じ、研究を進めているのです。

ぜひ、インタビュー動画で、東島先生が描くしっぽストーリーに触れてみてください。明日にはきっと動物園や水族館に行って、様々な生き物たちのしっぽをみたくなること間違いありません。

番組内容

私たちヒトには、しっぽはありませんが、アニメやおとぎ話、神話の中では、しっぽをもつキャラクターが多く登場することに気がつくでしょう。人は持っていないものに対して、憧れを抱くのでしょうか?それとも、人はしっぽに何か特別なものを感じているのかもしれません。今回は、ヒトがすでに失ってしまったしっぽについて、文理の垣根を超え、様々な観点から追究し、ヒトはどうしてしっぽを失う進化を遂げたのか?また、人々はしっぽに何を見てきたのか?ということを少しでも解き明かそうと、日々研究されている京都大学白眉センター特定助教の東島沙弥佳先生にお話を伺います。

 

 東島 沙弥佳(とうじま さやか)

京都大学 白眉センター 特定助教

1986年大阪府生まれ。奈良女子大学文学部国際社会文化学科卒業。京都大学大学院理学研 究科生物科学専攻博士課程修了 (博士(理学))。京都大学大学院理学研究科生物科学専攻研 究員、大阪市立大学 (現・大阪公立大学) 大学院医学研究科助教を経て、現在は京都大学白 眉センター特定助教。専門はしっぽ。著書に『しっぽ学』(光文社) など。

 

くもM LABとは?

くもM LABはサイエンスコミュニケーターであるくもMが様々な分野の研究者にお話を聞きに行くことで、研究者の皆様の生態を暴いていくバラエティー番組。どんな研究をしているのか?どうして研究者になったのか?など、研究者のあれこれを引き出していきます。

くもMプロフィール

大阪府立大学理学系研究科生物化学専攻。製菓会社に勤務後、『身近な科学を通じて、子供も大人も学びを遊びに』をモットーに、科学実験教室やサイエンスショーなどの活動を運営しています。

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