アリ最高!!アリを愛でる研究者

甲南大学 理工学部 生物学科 細胞学研究室 後藤 彩子 准教授

アリ最高!!アリを愛でる研究者

前編の内容とみどころ

小さなころからアリの観察をしていた後藤彩子先生は、アリを研究したいという思いを持ち、大学に進学します。しかし、その大学にはアリを研究している研究室が無ありませんでした。そのため、アリと同じ昆虫繋がりということで、セイシェルショウジョウバエの研究を始めます。セイシェルショウジョウバエとは、セーシェル諸島に分布しているハエであり、ヤエヤマアオキの果実に産卵し、幼虫はそこで育ちます。ヤエヤマアオキの果実はセイシェルショウジョウバエにとっては良い産卵場所ですが、なんと、他の近縁種のハエたちはそこには近付こうとしません。なぜなら、他のハエにとってヤエヤマアオキの果実は毒であり、触れたら死んでしまうのです。後藤先生はセイシェルショウジョウバエがどうして他のハエには毒になるような果実に産卵するのか?どうしてそんなことができるのか?といことを調べるうちに、とても面白いことに気付きます。先生はいったいどんなことに気付いたのか?それはぜひ、動画でご確認ください。

セイシェルショウジョウバエについて研究していた後藤先生ですが、どうしてもアリの研究がしたいということで、大学院、博士課程ではアリの研究をしている大学の研究室に移りました。そこでは日本の沖縄に生息しているトゲオオハリアリの研究をすることになります。そして、そこで現在の研究にもつながる受精嚢の謎に出会うのです。学生時代の研究内容について詳しく語ってもらっていますので、動画をチェックしてください。

趣味でアリを飼育するほどアリが好きな後藤先生だからこその視点や、後藤先生だからこそ知るアリたちの魅力についてたくさん教えてもらっています。アリに興味のある子供から大人まで楽しめる内容です!

 

番組内容

前編では甲南大学 理工学部 生物学科でアリの研究をされている後藤彩子先生に、女王アリが持つ、驚くべき能力の謎についてお話してもらいました。そして、この後編では、アリ研究のスペシャリストである後藤先生が、アリに興味をもったきっかけや、研究者になるまでの道のりについて伺っていきます。番組後半ではアリに興味を持った時におすすめの本やHPなどを紹介してもらっていますので、アリ好きの方々には必見の内容となっております。

 

 後藤 彩子(ごとう あやこ)

甲南大学 理工学部 生物学科 細胞学研究室 准教授

東京都立大学理学部生物学科を卒業後、東京大学大学院理学系研究科生物化学専攻修士課程に進学。修了後は愛媛大学大学院連合農学研究科生物環境保全学博士課程で博士を取得。その後、自然科学研究機構基礎生物学研究所・特別協力研究員、同生理学研究所・専門研究職員を経たのち、日本学術振興会・特別研究員に採用される。2014年4月からは現職の甲南大学理工学部生物学科に着任し、ミクロレベルからアリたちの変わった能力を解明しようと日々研究している。

 

くもM LABとは?

くもM LABはサイエンスコミュニケーターであるくもMが様々な分野の研究者にお話を聞きに行くことで、研究者の皆様の生態を暴いていくバラエティー番組。どんな研究をしているのか?どうして研究者になったのか?など、研究者のあれこれを引き出していきます。

くもMプロフィール

大阪府立大学理学系研究科生物化学専攻。製菓会社に勤務後、『身近な科学を通じて、子供も大人も学びを遊びに』をモットーに、科学実験教室やサイエンスショーなどの活動を運営しています。

【TikTok】  https://www.tiktok.com/@science.kido
【Twitter】 https://twitter.com/science_kido
【科学ブログ】 https://www.science-kido.com/

Related post

チベットの研究を通して見えてきたもの

チベットの研究を通して見えてきたもの

自分自身のしたいことを貫いて進んできた井内先生だからこそ見える世界、今後、チベットの研究をより多くの方に知っていただく活動にもたくさん力を入れていくそうです。これまで歴史の研究について、そして、チベットのことあまり知らないという人にもぜひとも見ていただきたい内容です。
チベット史の空白を明らかにしたい 日本のチベット研究者

チベット史の空白を明らかにしたい 日本のチベット研究者

0世紀から13世紀頃までのチベットでは、サンスクリット語からチベット語に膨大な数の経典が翻訳され、様々なチベット独自の宗派が成立したことから「チベットのルネッサンス」と呼ばれますが、この時代について書かれている同時代史料がほとんどありません。この「チベット史の空白」を明らかにしようと、日々研究されている京都大学白眉センター特定准教授の井内真帆先生にお話を伺っていきます。
自由な環境を追い求め『閃』が切り開いた研究人生

自由な環境を追い求め『閃』が切り開いた研究人生

後編では、黒田先生がどうして研究者になったのか?どのような思いを持ち、日々研究されているのか?などの研究への愛について語ってもらっています。自由な研究環境を追い求め、自由な発想をされる黒田先生だからこそ、生まれる発見がそこにはありました。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *