夜空に広がる満点の星に魅せられた宇宙の研究者

広島大学 宇宙科学センター 稲見華恵先生インタビュー 後編

 夜空に広がる満点の星に魅せられた宇宙の研究者

後編の内容とみどころ

数学や物理が苦手だなと感じているけど、宇宙がとっても好きという方も多いかもしれません。もし、あなたが宇宙の研究者になりたいなら、数学や物理を避けていくことはできるでしょうか?

いえ、残念ながらそれはできません。宇宙の研究には数学も物理も必ず必要だからです。では、数学と物理が苦手だったら宇宙の研究者になれないのでしょうか?いえいえ、そんなことはありません。

今回インタビューを受けて下さった稲見先生はなんと、数学や物理が苦手で文系に進んでいたにも関わらず、高校2年生から理系へ転換し、見事物理学科へと合格したのです。文系に進んでしまったからといって理系の道を諦める必要はありません。文理の選択で迷っている、そして、文系に進んでしまったけど宇宙が好きで理系にも興味があるというあなた、先生のお話は必ず参考になるはずです!

なかなか若いうちから夢、やりたいことを見つけられる人は少ないかもしれません。しかし、様々なことを経験していけば、自ずと自分のやりたいことは見つかっていくもの。大きな夢を持っていたとしても、その夢はだんだんと変わっていくもの。稲見先生も同じように宇宙に関わるお仕事をしたいという夢を幼いことから変わらずに持っていましたが、それがいろいろな経験によって変化していきました。先生の夢はどのように変化していったのでしょうか?

宇宙のことを勉強したいと思ったときに何から始めれば良いかわからない人も多いと思います。そこで、今回は先生におすすめの教科書を紹介してもらっていますので、ぜひ、参考にして様々なことにチャレンジしてみてください。

 

番組内容

町明かりが少ない場所で、夜空を見上げると満点の星空が広がっています。体がふわっとなり、吸い込まれていくような気がしませんか。幼いころにそんな星空に魅せられて、一度は文系に進んだものの、夢を捨てきれず宇宙の研究者となった広島大学宇宙科学センター助教の稲見華恵先生。文系からどうやって物理学科に入ることができたのか!?宇宙の研究への愛を語ってもらいました!

 

広島大学 宇宙科学センター 稲見華恵先生インタビュー 前編はこちら

 

稲見 華恵(いなみ はなえ)

広島大学 宇宙科学センター 助教

2007年に明治大学理工学部物理学科を卒業後、総合研究大学院大学へと進み、宇宙科学を専攻。同学在学中より米国カリフォルニア工科大学の研究チームに加わったのをはじめ、米国国立光学天文台やフランス国立科学研究センターで研究職に携わり、グローバルに活躍。2019年からは現職である広島大学の宇宙科学センターに助教として着任。宇宙の謎と向き合う日々を過ごしている。

くもM LABとは?

くもM LABはサイエンスコミュニケーターであるくもMが様々な分野の研究者にお話を聞きに行くことで、研究者の皆様の生態を暴いていくバラエティー番組。どんな研究をしているのか?どうして研究者になったのか?など、研究者のあれこれを引き出していきます。

くもMプロフィール

大阪府立大学理学系研究科生物化学専攻。製菓会社に勤務後、『身近な科学を通じて、子供も大人も学びを遊びに』をモットーに、科学実験教室やサイエンスショーなどの活動を運営しています。

【TikTok】  https://www.tiktok.com/@science.kido
【Twitter】 https://twitter.com/science_kido
【科学ブログ】 https://www.science-kido.com/

Related post

すべての現象で利用できるモデルは存在するのか?統計的な機械学習の研究

すべての現象で利用できるモデルは存在するのか?統計的な機械学習の研究

最近では映像や絵なども作成してくれる生成AIが主流となってきており、私たちの生活を一気に変え始めました。そんな人工知能を支えているのが『統計的な機械学習』であり、与えられた膨大なデータから、正しい答えを導き出す計算をする必要があります。今回は京都大学白眉センターで、統計的な機械学習の研究をされている包含先生に、統計的な機械学習がどのように数式を導きだしていくのか?優しく解説してもらっています。
ダークマターの研究者の原動力とは!?宇宙の謎に迫る研究者

ダークマターの研究者の原動力とは!?宇宙の謎に迫る研究者

後編では、先生がどうして宇宙の研究をしようと思ったのか?また、日々どのような思いを持って研究をされているかに迫ります。他の研究者が探すダークマターとは違った視点で、ダークマターの研究を続ける安逹先生。その研究の出会いについても語ってもらっています。
未知の物質 ダークマターを宇宙ではなく身の回りで見つけたい

未知の物質 ダークマターを宇宙ではなく身の回りで見つけたい

この広大な宇宙は多くの謎に包まれています。その未知の存在の1つが『ダークマター』であり、銀河の回転速度を観測した結果などから、その存在のみが証明されています。安逹先生は宇宙でもなく、身近な場所で、そして、加速器すら使わずにダークマターを見ようとしているのです。いったいどのようにしてダークマターを見つけるのでしょうか。ぜひ、その驚くべき手法とアイデアを動画で確認してみてください。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *