自由な環境を追い求め『閃』が切り開いた研究人生

京都大学 白眉センター 特定助教 黒田悠介先生

自由な環境を追い求め『閃』が切り開いた研究人生

後編の内容とみどころ

黒田先生は中学生の時、自らの意思で判断し、その地域のみんなが憧れるような、理数科のある高校へと進学しました。黒田先生はそこで勉強をするうちに、医学、工学、理学、農学などの様々な理系分野への興味が生れます。ただ、色んな分野への興味があるため、大学への選択はとても迷うことになってしまうのです。いざ、二次試験の願書を提出するとなった時、まだ迷いがあった黒田先生ですが、担任の先生に相談することにしました。そこで、先生が黒田先生に言ったのは、「薬学部にしなさい」でした。担任の先生はなぜ、黒田先生に薬学部を勧めたのでしょうか。まさかの理由にびっくりすること間違いありません。

黒田先生は、担任の先生に言われるがまま、京都大学薬学部を受験し、見事合格。京都大学薬学部に進学を決めました。高校の時から有機化学を面白いなと感じていた黒田先生は、大学の授業で、さらにその面白さにハマっていくことになります。研究室の選択は、もちろん有機化学の研究室。大学院では、反応開発と呼ばれる研究を進めます。

大学院生の時、研究を進めながら企業のインターンに参加しますが、そこで、博士に進むことを決めるお話を聞くことになります。どうして黒田先生は博士に進むことを決めたのでしょうか。そして、その後、いろいろなご縁があり、アメリカのUCバークレーへ。乙卯研究所などを経て、現在の白眉センターへと就任されました。

黒田先生は特に研究環境にこだわりを持ち、自分のやりたいことを自由にできる環境を探し求め、現在の白眉センターへとたどり着きました。自由な環境に身を置き、自由な発想を持つ黒田先生ならではのアイデアや、考え方をたくさん語ってもらっています。先生がおすすめする本は、まさに先生のこれまでの人生を表した一冊。ぜひ、動画で確認してみてください。

番組内容

前編では、私たちの生活にありふれているプラスチックを酵素にしようと、日々研究されている京都大学 白眉センター 特定助教の黒田悠介先生に研究のお話を伺いました。この後編では、黒田先生がどうして研究者になったのか?どのような思いを持ち、日々研究されているのか?などの研究への愛について語ってもらっています。自由な研究環境を追い求め、自由な発想をされる黒田先生だからこそ、生まれる発見がそこにはありました。

 

黒田 悠介(くろだ ゆうすけ)

京都大学 白眉センター 特定助教

2016年 京都大学薬学部で博士号を取得、その後、カリフォルニア大学バークレー校、京都大学大学院工学研究科、乙卯研究所を渡り歩き、多岐にわたる有機化学の研究に従事する。白眉プロジェクトでは、これまでの研究で得た経験を基に、遷移金属錯体が有する多彩な結合形成能と天然酵素が有する高い選択性・特異性を兼ね備えた人工酵素の創出に挑戦している。

 

くもM LABとは?

くもM LABはサイエンスコミュニケーターであるくもMが様々な分野の研究者にお話を聞きに行くことで、研究者の皆様の生態を暴いていくバラエティー番組。どんな研究をしているのか?どうして研究者になったのか?など、研究者のあれこれを引き出していきます。

くもMプロフィール

大阪府立大学理学系研究科生物化学専攻。製菓会社に勤務後、『身近な科学を通じて、子供も大人も学びを遊びに』をモットーに、科学実験教室やサイエンスショーなどの活動を運営しています。

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