第2話 キャンパスは誰のものか?オンライン化で失われる大学の「余白」

メタメタサイエンス Season1 大学のオンライン授業

 第2話 キャンパスは誰のものか?オンライン化で失われる大学の「余白」

第2話のみどころ

第2話では、知識やスキル、情報を得るだけではない大学の「場」としての機能、学生にとって授業以外の時間、つまり「余白」の価値について徹底討論。

教育史、科学史の専門家が中世の大学の起源に遡り、学生の日常は誰が本来守るべきものなのか?大学の主役は誰なのか?今のテクノロジーは、物理的なキャンパスという環境を補完できるのか、をメタメタに議論します。

  • 全国大学教員アンケート「オンライン授業で得たもの・失われたもの」
  • 大学の持つ「場」と「余白」をいかにして守れるか?
  • #大学生の日常も大事 にみる「場」の重要性(岩崎・川口)
  • 大学1年生問題と、大学にあるべき「余白」的機能(山本)
  • 学生生活は本来、学生が作るもの。歴史に見る学生生活の自治性(原)
  • キャンパスは誰のものか?主役の学生がいない大学の意味をどう捉えるか?
  • 中世から大学の起源を紐解く。機能していない日本の学生自治(隠岐)
  • 飲み会の代わりに夜な夜なチャット?日常を守る学生の工夫とその限界(住井)
  • オンライン授業導入は学生の成績の二極化を顕在化したのか?
  • 学生の二極化は今に始まった問題ではない(山本・原)

 

第1話はこちらから

番組内容

新型コロナウイルス感染症の影響で全国の大学のキャンパスが閉鎖され、今年5月〜6月にかけて多くの大学が否応なく「オンライン授業」の導入に踏み切りました。

LMSやZOOMを使ってオンラインで講義や演習、ゼミを学生に提供し教育を止めないために、慣れないオンデマンド授業動画や教材の制作に奔走し、限界の多い環境で教育の質を下げない工夫に頭を悩ませる大学教員たち。

それでも、ハッシュタグ「#大学生の日常も大事 」で綴られる大学生の思いは、キャンパスにいけない苦悩を浮き彫りにしています。

  • オンライン教育の限界と可能性は?
  • どんな人に向いていて、どんな人に向いていないのか?
  • オンライン教育は学生の格差を生み出しているのか?
  • 成績評価ってオンラインではどうしてるの?
  • そもそもの大学教育の本来の目的とはなんなのか?

全国教員アンケートの結果をもとに、コロナ禍のオンライン教育で見えてきた大学の課題を、教育史、科学史、経済史、情報学の専門家がメタメタに語り尽くす「オンライン教育」特集です。

 

出演者

  • 岩崎渉(いわさきわたる) 東京大学 大学院理学系研究科 准教授
  • 川口慎介(かわぐちしんすけ) JAMSTEC 超先鋭研究開発部門 研究員
  • 原 圭寛(はらよしひろ) 湘南工科大学 教職センター 講師
  • 山本浩司(やまもとこうじ) 東京大学 大学院経済学研究科 准教授
  • 隠岐さや香(おきさやか) 名古屋大学 経済学研究科 教授
  • 住井英二郎(すみいえいじろう) 東北大学 大学院情報科学研究科 教授

参考資料

「大学のオンライン授業に関する全国教員アンケート」をダウンロードする

 

動画はYouTubeからも視聴可能です。チャンネル登録よろしくお願いします。

Related post

未知の物質 ダークマターを宇宙ではなく身の回りで見つけたい

未知の物質 ダークマターを宇宙ではなく身の回りで見つけたい

この広大な宇宙は多くの謎に包まれています。その未知の存在の1つが『ダークマター』であり、銀河の回転速度を観測した結果などから、その存在のみが証明されています。安逹先生は宇宙でもなく、身近な場所で、そして、加速器すら使わずにダークマターを見ようとしているのです。いったいどのようにしてダークマターを見つけるのでしょうか。ぜひ、その驚くべき手法とアイデアを動画で確認してみてください。
チベットの研究を通して見えてきたもの

チベットの研究を通して見えてきたもの

自分自身のしたいことを貫いて進んできた井内先生だからこそ見える世界、今後、チベットの研究をより多くの方に知っていただく活動にもたくさん力を入れていくそうです。これまで歴史の研究について、そして、チベットのことあまり知らないという人にもぜひとも見ていただきたい内容です。
チベット史の空白を明らかにしたい 日本のチベット研究者

チベット史の空白を明らかにしたい 日本のチベット研究者

0世紀から13世紀頃までのチベットでは、サンスクリット語からチベット語に膨大な数の経典が翻訳され、様々なチベット独自の宗派が成立したことから「チベットのルネッサンス」と呼ばれますが、この時代について書かれている同時代史料がほとんどありません。この「チベット史の空白」を明らかにしようと、日々研究されている京都大学白眉センター特定准教授の井内真帆先生にお話を伺っていきます。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *