「安定した基盤的研究費を」宮川剛氏(藤田保健衛生大学 教授)
- 日本語記事イベント報告日本の研究ファンディングを考える
- November 4, 2013
2013年10月19日に行われたScience Talks 第1回「ニッポンの研究力を考えるシンポジウム-未来のために今、研究費をどう使うか」では、6名の研究者、政策者の方をスピーカーに迎え、様々な視点からプレゼンを発表して頂きました。
藤田保健衛生大学 教授 宮川剛先生のプレゼンのテーマは「安定した基盤的研究費を」です。宮川先生は遺伝子改変マウスの表現型解析を通じて、遺伝子・脳・行動の関係を研究や、精神疾患様の表現型を示すマウスの脳を調べることにより、精神疾患の発症メカニズムの研究などを行っている第一線でご活躍される研究者です。また宮川氏は“研究者が直接に文科省その他のfunding agencyと、本音で対話できる場”を設けた日本分子生物学会年会・「日本の科学を考える」委員会の委員としてもご活躍されています。
今回のシンポジウムでは、究者も評価者も疲弊しない研究環境を作るための科研費システムの新しいあり方を語りました。研究者が研究費を得るためにたくさんの時間と労力を科研費の申請に費やしており、申請をハズせば疲労し、一方申請が通っても疲労する仕組みになっていると指摘。研究者の「研究をもっとさせてください!」という切実な想いを一研究者として、訴えました。この問題を解決するには研究費を安定させることが必要だと説きます。
「落ち着いて研究させてほしい」という研究者の痛切な悩みを訴えました。
「科研費が当たる、当たらない」、まさにギャンブルのような今の科研費システムと単年度予算制度、そしてインパクトファクターに偏った研究者評価の問題に切り込みます。
「過去の実績に基づいた、安定的に配分される基盤的研究費のシステムを!」と熱く語ります。
熱い討論を繰り広げらた宮川先生と参加者のみなさん。
宮川先生が当日発表されたプレゼンはこちらからご覧になれます!