医師ではなく脳の研究者として生きる道 神経回路の成熟を覗く研究者

CBSコラボ パート7

医師ではなく脳の研究者として生きる道 神経回路の成熟を覗く研究者

後編の内容とみどころ

石田先生は高校生の頃、物理学を使えば自然現象を論理的に記述できるということを知り、数学や物理など理系の勉強をするのが楽しくなりました。そして、その時に生き物が持つ脳が情報の処理をしており、生物科学的な対象も論理的に理解できる可能性がある。そんな魅力から脳に興味を持ち始めたのです。ただ、そこから脳の研究者をまっすぐに目指したのかというわけではありませんでした。研究者への憧れはありましたが、人の役に立ちたい、困っている人を助けたい、社会と繋がりたい、そういった気持ちから悩みながらも医学部へと進学されました。では、そこから何故、医者ではなく脳の研究者として生きていこうと決意されたのか?そこには研修医のころに経験した大きなきっかけがありました。ぜひ、そこは動画でご覧ください。

医学部は医師を目指す場所であり、研究することもできるのか?そんな疑問を持つ方も多いかもしれません。実は自分が興味をもった研究室に所属し、実験ができるシステムがあります。石田先生は当時そのシステムを活用し、ゼブラフィッシュの匂いを受容する神経細胞がどのように成熟していくのか?というような研究に励みました。この経験も先生が研究者になろうと決めた経験のひとつです。医者か研究者か迷っている方も多いかもしれません。そんな方は必見です。

 

番組内容

成熟していく脳の中で起きていることを分子レベルで明らかにすることで、神経疾患の原因を解明しようと日々研究をされている石田 綾先生。前編ではどのようなアプローチを用いて研究を進めているのかを教えていただきました。そして、この後編では石田先生が研究者を目指したきっかけ、研究への愛について伺っていきます。理化学研究所 脳神経科学研究センター(理研CBS:RIKEN CENTER FOR BRAIN SCIENCE)とくもM LABのコラボ企画第7弾。脳発達病態研究チーム チームリーダー 石田 綾先生は医師としてではなく、なぜ研究者として生きていくことを決めたのか、ぜひご覧ください。

 

石田 綾(いしだ あや)

脳発達病態研究チーム チームリーダー

分子、シナプス、回路と行動を繋ぐ分野横断的なアプローチを用い、脳の生後発達を支える共通原理を明らかにするために日々研究を進める

 

くもM LABとは?

くもM LABはサイエンスコミュニケーターであるくもMが様々な分野の研究者にお話を聞きに行くことで、研究者の皆様の生態を暴いていくバラエティー番組。どんな研究をしているのか?どうして研究者になったのか?など、研究者のあれこれを引き出していきます。

くもMプロフィール

大阪府立大学理学系研究科生物化学専攻。製菓会社に勤務後、『身近な科学を通じて、子供も大人も学びを遊びに』をモットーに、科学実験教室やサイエンスショーなどの活動を運営しています。

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